こどもの成長を促すために様々なことに取り組んできました。小5の女の子と小4の男の子は、10歳を迎えるまでになり、はや11歳・9歳11ヶ月となっています。
もっとこう出来ていたらと考えることもありますが、精一杯生きるなかで、与えられた環境の中で努力をしてきました。
・・・それでもやっぱり、
「もっと頑張れたな~」とか「こうしていれば・もっとこうやっていたら結果が変わってたのかな」と「たら・れば」を考えてしまうものです。
今までを振り返るとともに、こどもの教育に対する「遺伝的特性」についてお伝えしていきたいと思います。
- 1.こどもの成長における遺伝的特性の差異
- 2.5つの遺伝的特性
- 3.こどもの成長の位置図
- 4.環境の重要性
- 5.才能はどのように発見するか
- 6.結果を残すには最終的に本人のモチベーション
- 7.こどもを最大限成長させるための親の役目
- 8.親としてのファイナンスの重要性
- 9.学びの方向性
- 10.「こどもの努力で家庭環境を打破し行動遺伝学・人生をひっくり返せる⁉︎」まとめ
1.こどもの成長における遺伝的特性の差異
生まれてきて、遺伝的な要因で成長力に違いがでることは仕方がないことです。
「親ガチャ」という言葉が一時期流行りました。
親ガチャ(おやガチャ)は、日本のインターネットスラング。生まれもった容姿や能力、家庭環境によって人生が大きく左右されるという認識に立ち、「生まれてくる子供は親を選べない」ことを、スマホゲームの「ガチャ」 に例えている。「親ガチャ」という言葉はベースで人生の結果が決まるというニュアンスが強いために、この言葉への反感もある。親ガチャは当たりではなく、はずれと思っている子ども側から語られがちである。親ガチャには環境要因(育ち)だけではなく遺伝的要因(生まれ)についても言われることがある。特に子供側の観点から、自身の能力や環境に対する諦めや苛立ち、思い通りにうまくいかない原因を「ガチャに外れた」と例え、生まれた時点で「アタリかハズレは運次第である」という意味が込められている2017年12月時点で親ガチャという言葉はネット上で知名度があったが、2021年9月に若年層を中心に流行語となり、同年のユーキャン新語・流行語のトップテンに選出され、同年の大辞泉が選ぶ新語大賞では大賞となっている。
Wikipedia
「親ガチャ」にあるように、生まれてきた時に、ある程度の才能・家庭環境に差があることは仕方がないことです。でも、努力次第で逆転もできるからこそ、人生や結婚って面白い。。
父親と母親、または隔世遺伝で、おじいちゃんおばあちゃんの遺伝子を受け継いで生まれてくることになります。
世の親は自分のこどもに、容姿端麗で勉強も出来て・・・
など願望はあっても『蛙の子は蛙』で、遺伝的に優位・不利があるのは否めないのです。
皆さんにこどもが生まれてくるなら、どんな優位性をもって生まれてくることが望ましいと考えるでしょうか。
行動遺伝学をもとに遺伝的特性について5つの視点から見ていきます。
①学力(知能)
②身体能力
③性格的特徴
④容姿
⑤センス
『行動遺伝学』のエビデンスを参照し整理していきます。
2.5つの遺伝的特性
①【知能】
行動遺伝学の中で、双子の環境を変えて行った研究者の研究結果により、【知能】は遺伝子の影響を60%程度受けることが分かっています。
- 【知能】は年齢を重ねるにつれて遺伝の影響が強くなる
『行動遺伝学』によると、知能への遺伝の影響は子ども時代は小さく、大人に向かって大きくなることがわかっています。小学生ぐらいまでであれば、遺伝的な資質はまだ発現途上にあるため、環境によって差をつけることが可能となります。
遺伝的要素を100%活かせる人もいないので、小さい時ほどその影響は小さいことから、40%の環境的要因を最大限整えれば才能のある子超えることも可能で、努力によりある程度のレベルまで達することができます。
しかしながら、学力には60%くらいの遺伝率があると聞くと、結婚においてパートナー選びも慎重になります。家族が幸せになれることが一番なので、余計なお世話ですが。
要は何の能力を重視するかです。容姿なのか、学力なのか、身体能力なのか、家庭環境なのか、好きだけではなく将来を見据えて重要なことですね。
幼い頃は環境的要因によって知能に違いを出せても、16歳頃までに知能検査の結果が近づいてくることが分かっています。
つまり、環境によってある程度知能は変えられますが,成長とともに、どうしても遺伝的要因が強くなってしまうという悲しい現実があります。
②【身体能力】
持久力や筋力といった身体能力には、どのくらいの遺伝的要因が関与しているのでしょうか。
こちらも双子や親子を用いた研究から、持久的能力の指標である最大酸素摂取量や筋力、また加齢に伴うそれらの変化などの遺伝率が算出されています。
トレーニングをしていない人を対象とした最大酸素摂取量の遺伝率を算出したところ、約50%以下の遺伝的要因が関与しているという報告がなされています。
また、誰もがみんなが同じ相対的強度においてトレーニングを行った際の最大酸素摂取量の増加率の遺伝率は、47%であったという研究結果がでています。
結局、遺伝的素養によって同じ努力では埋められない差となるわけです。
じゃあ、倍頑張ればいいという考え方もあります。努力も才能重要ですから。
③【性格】
性格には「協調性」「神経質」「誠実性」など多くの要素がありますが、概ね30~40%程度の遺伝の影響を受けるとされています。
性格においては、遺伝より環境の影響が大きい場合が多い結果となっています。
親としては、やはり「誠実」に生きて欲しいなと思っています。
その方が、世の中みな平和になれるじゃないですか。
④【容姿】
体つきや顔の特性は遺伝しやすく、身長や体重の遺伝は80%にもなります。
顔のパーツの中では、鼻・まつ毛の長さ・耳の形などが遺伝の影響を受けやすい部分だそうです。
確かにうちの子もまつげが長いな~と感じます。
染色体の関係で、男の子は顔や性格など母親に似る可能性が高いようで、女の子は父親に似る場合もあるようです。
生きていく上で容姿端麗って、使い方を間違えなければ武器になりますから、見た目のよさは重要です。
いまは美容整形や歯列矯正などが発展しているから、容姿を変えちゃうことも可能ですが。
⑤【センス】
センスは客観的・科学的な測定が困難なため、エビデンスはあまり多く得られていませんが、音楽の分野の「リズム感や絶対音感」といった測定可能な要素では、50%程度の影響が認められています。
その結果から、他のセンス領域においても遺伝の影響があることが推測されています。
絶対音感ってあったらいいですよね。
3.こどもの成長の位置図
こどもには最低限の環境と学びを与えて、成長を促すのが親の役目。
その最低限は、家族の在り方によって異なるわけですが、こどもの特性を見て2人の子どもの成長を出来る限り促してきました。
運動能力はそこそこあり、勉強もそこそこという位置にいます。
ここまで促しを行ってきましたが、10歳も超えて本人たちのやる気しだいと考えているので、継続すべきもの・やめるものはしっかり取捨選択してもらいたいと思っています。
4.環境の重要性
「行動遺伝学」によると、遺伝と環境の影響の割合は、全体的な能力に対し概ね50%に落ち着くそうです。
「行動遺伝学」の研究成果は、環境による影響の大きさを科学的に裏づけているとも言え、遺伝を研究するほど環境の大切さが浮かび上がってきています。
遺伝によって全てが決まるわけではないという側面から、環境は人のあらゆる能力を伸ばすうえで非常に重要な役割を果たすのです。
ここで言う環境とは、家庭や学校を含んだ「教育」となります。
つまり、遺伝による素質を引き出すのが教育であり、親の関与しだいで才能を開花させ、最大限の結果を得ることができるのです。
遺伝による素質があっても、本能的に自然と発現するわけではなく、人の能力を引き出すためには教育、すなわち環境が欠かせません。
才能があっても単語や文法が自然と頭に湧き上がるわけではなく、教育を受けなければ、日本語も英語も上手に話せるようにはならないのは当然なのです。
ピアノの天賦の才能があったとしても、やはり教わる環境がなければ上達しません。これは知能でもスポーツでも同じことで、こどもの能力を最大限引き出すためにも、環境の大切さ、親の導きが大切だということです。
5.才能はどのように発見するか
こどものスペシャリティーな才能は、正直やってみなければわからないし、発見すらできません。
遺伝的にどのような才能があるかは、実際に経験して、その動きや才能を時間するまで、親も本人にもわからないからです。
こどもの才能を発見しやすくするためには、それに出合うまで「できるだけ多様な経験をさせること」が、その唯一の方法となります。つまり、環境の要素が大きいのです。
親が勝手に「わが子にはこれが向いている」と判断し、強制するのはあまりよい方法ではありませんが、才能を信じて成功の確率を上げる方法の一つにはなります。
才能の萌芽は、行動遺伝学的に、自由な環境下ほど、遺伝の影響が強まりやすいことがわかっているため、素質を発揮させたいと思うならば、そのことを好きにさせることが重要となります。
6.結果を残すには最終的に本人のモチベーション
最終的には、自分の素質を伸ばして成功していくためには、こども自身に他なりません。
できるだけ多くの経験ができる環境を用意しつつ、子どもに教え過ぎずに自分で考えて学ぶように促し、本人が自分の素質を伸ばせるようにすることが重要となります。
遺伝の働きを正しく理解し、こどもの未来がどれだけ明るく楽しいものとなるか考えて、環境をととのえるまでが親の役目と言っても過言ではないのはないでしょうか。
7.こどもを最大限成長させるための親の役目
遺伝と環境の影響の割合をある程度理解しつつ、こどもの能力を引き出すための親の役目は、遺伝的にある素質を持っていたとしても、その素質が発現するかどうかは環境次第であり、こどもが成長する過程で何より大切なのは、良い環境を親が作ってあげることです。
そのためには、
①なるべくたくさんの経験を
子どもの才能を発見しやすくするために、それに出合うまで、できるだけさまざまな経験をさせることが重要です。
学校以外でも、興味を引いた習い事をさせたり、ワークショップなどに参加させたり、なるべくたくさんの大人の目に触れさせ、多角的に子どもを見てもらうことも必要となります。
また、週末は自然の中でのびのび遊ばせる、家族で出かけてみる、などの体験をすることも大切ですね。
②たくさんの本読む環境で経験や情報の体験を
いつでも好きな本を手にして読めるように、リビングなどにたくさんの本を用意しておくのも一つの方法です。
好奇心を持つきっかけづくり、そして知ろうとする意欲にもなり、学ぶ力にもなります。時間的に体験というリアルな経験をすることは時間的制約があるため、本で学ぶことは重要です。
8.親としてのファイナンスの重要性
こどもにたくさんの経験や環境を整えるためには、時間やお金も必要となります。
習い事の金額が高ければよいと言うものでもないですが、運動でも勉強でも良い学びを得るためには、どうしてもお金が必要となります。
そのためには、今の仕事環境である中でやるという考え方だけでは無理です。それ以上に親として「ファイナンシャルリテラシー」を高め、学びに費やせる金額を増やしていく必要があります。
お金を生み出すためには・・・
不動産・株・事業など、親としてできる努力は継続していかなければなりません。
そんな努力を見て、子供も学んでくれます。
9.学びの方向性
学びの方向性は、各ご家庭によって異なります。
長女を海外留学に、長男をプロサッカー選手にと、こどもの夢を応援しています。
海外留学するためには、こどもだけでなく、親として支払い能力を上げていかなければなりません。
プロサッカー選手になれる確率は、1000人に1人と言われています。
確率0.1%です。厳しい世界です。
だからこそ、本人がどれだけ目指したいと思うかという気持ちの部分が大きいものとなります。
10.「こどもの努力で家庭環境を打破し行動遺伝学・人生をひっくり返せる⁉︎」まとめ
遺伝的特性はどうしても差があるものです。
その差を縮め、ひっくり返していくためにも、好きなことや努力する力を蓄えてあげたいものです。
「行動遺伝学」によると、遺伝と環境の影響の割合は、全体的な能力に対し概ね50%に落ち着きます。
親としててできることは、様々な体験から、本当に好きなことを見つけてあげられることが大切だと考えます。
幼少期からきっかけを与えて、こどもの能力を観察し、うまく促してあげたいものです。そのためには、親はこどもを大切に思うことが大事ですね。
遺伝的特性はどうしても差があるものです。
その差を縮め、ひっくり返していくためにも、好きなことや努力する力を蓄えてあげたいものです。
では。