ついに、、日銀が金融政策を変更し金利が上昇しだしました。
これまでデフレマインドが浸透する日本では、インフレというキーワードが出てくることさえ皆無でした。
それは、実際には仕入れ原価が上昇しているにもかかわらず、企業で減収分を吸収するか、
販売物の量を減らしたり、質を低下させて価格が上昇しないように努力されてきていたのです。
それももう難しい過去の話となっていきそうです。
更なる利上げも予想される状況に・・・
社会の大きな変化としては、平和だった世界から混沌とした世界へと変貌し、デカップリング(分離)され、グローバル社会からブロック社会へと変貌しつつあることです。
この大きな変化により、これまでの常識から新たな常識の考え方に転換する必要が出てきているのです。
- 1.グローバル化からブロック化へ
- 2.台湾有事や米国・中国の新冷戦の影響
- 3.ブロック社会による影響
- 4.失われた30年を巻き戻す日本
- 5.「しかっりとした目利きで国や企業を選別し投資する必要性」まとめ
1.グローバル化からブロック化へ
これまでの世界の経済は、良くも悪くもお互い依存しあって成り立っていたのです。
依存し合う世界の均衡が保たれていた30年間は、国際分業によって世界は大きく発展してきました。
それは高度な技術、安い人件費、専門的マネジメントなど最適な生産地を分け、互いに供給しあうことで生産性・パフォーマンスを上げてきたということ。
最も効率よく生産できるように、関税などの国と国の間で自由協定なども締結され、世界の国々が発展することにつながりました。
これは、特に日本を除いた国々、マネジメントが得意なアメリカや賃金の安い発展途上国において恩恵が大きかった。
ところが、グローバル社会の国際分業が成立するのは世界平和が大前提であって、それが崩れはじめた一つのきっかけが、新型コロナウイルスの蔓延であり、人流と物流が止まるというサプライチューンの乱れが生じ、突如として国際分業に大ブレーキが掛かかる事態となりました。
そして、そこに更に大きな問題が加わる事になります。
誰もが予想していなかった突然の戦争の勃発。。
そう、戦争と言って過言ではない「ウクライナ危機」がロシアとウクライナの間で兵器を使った戦いが始まりました。
大義名分を持たないロシアは世界の国々からデカップリングされ、ロシアに依存していた国々の供給網が突如として大きく乱れたわけです。
工場の投資ともなれば莫大な金額となり、回収までに30年規模の投資となります。
ロシア危機の勃発によって、安心安全に投資し資金を回収することが難しい時代に入ったことで、生産性やコスト重視で国を選ぶやり方から、安心安全で信頼できる国と手を結ぶを探し事方針転換する以外方法が無くなったのです。
ここでついに、“日本”という国がクローズアップされて来たのです。
2.台湾有事や米国・中国の新冷戦の影響
今、世界を揺るがす危険性として台湾を争点とする中国の問題がクローズアップされてきていて、日本の国防予算を増やしているのもその対策の一つです。
隣国が戦争に発展すると日本も大きな危険性に巻き込まれる事になります。
今後の展開として中国と台湾、それからアメリカやロシアなどの動向を考慮していく必要があります。
特に中国は世界の工場として活躍しており、中国がブロックされることでサプライチューンへの影響、グローバル社会の崩壊に直結するのです。
そして、現在台湾が世界の66%のシェアを取る半導体産業は、次世代のオイルと言われるぐらい重要なものです。それは半導体がないと何も機械の製造ができないからですが、
台湾に有事が発生し、半導体がもし手に入らない世界が訪れたら・・・
平和が大前提のグローバル社会は、今崩壊の危機を迎えようとしています。つまり工場の日本国内回帰は必須なのです。
今の状況は、緻密な計画のもと依存しあうグローバル社会の維持は困難となってきていて、経済は30年前のブロック社会の方向へ進んでいます。
経済性の優位を捨てて効率を落としてでも、いま生産が継続できるよう設計しなおさなければ、そもそも事業継続ができないので倒産してしまうということなのです。
3.ブロック社会による影響
世界への影響として、ブロック社会が進むことで国際分業による効率性が失われ、商品の価格が上昇することになります。
海外への投資も細り、途上国の発展は止まり、結果として先進国の稼ぐ力も弱くなっていくのです。
ここで勝ち上がれる国がどこなのか?それは、日本のように経済力と技術力が高い水準にありながら、人件費高などの要因で国内産業の空洞化を起こしてきた国において、流出したものづくりの拠点を巻き戻す時代がやってきたのです。
グローバルなものづくりが転換し、ついに、ブロック社会に突入することで、日本という国の優位性が出てきました。
4.失われた30年を巻き戻す日本
世界の流れが完全に変わったことは間違いありません。
サプライチューンの乱れが企業の倒産につながるため、グローバル社会からブロック社会に移行が進み、世界中の物価高につながっていかざるをえないのですから。
企業生存のために国内工場への回帰が進み、自国ですべての生産ができる体制に変わるため、これは日本にとって有利に働いていくことが容易に想像できます。
グローバル社会の崩壊は中国やロシアといった独裁者の支配する危険な国から、安全・安心で信頼があり、さらに技術力のある投資先が必要なのです。
平和から争乱の時代に入ったいま、日本という国が見直され、投資対象とされてきていることは、肌で感じるはずです。
世界の投資家の言葉に耳を傾けてみてください。。
5.「しかっりとした目利きで国や企業を選別し投資する必要性」まとめ
グローバル社会は日本にとって不利な経済でしたが、ブロック社会は日本にとって有利に働いていくことになります。
工場立地は日本国内に回帰し、国内で一貫生産され、海外に輸出していく時代に巻き戻されています。
どこに投資するか?最終判断は、個人の考え方になりますが、時代の流れは、日本に風が向いてきているのは間違いないのです。
インフレになるとお金を持っているだけで価値が目減りしてしまいます。
いかにインフレ率を超える価値の上昇を手にすることができるのか?しっかりと学んで、これからの時代に備えていくべきですね。
では。