こんにちは。
先日、太陽光発電投資の利回りが低くなってきていることを、記事にしました。
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これは、低圧新規FIT認定が終了したことが主要因となっています。
今後の投資戦略を考えるうえで、どのようにしたら利益を確保できるのかまとめていきます。
- 利回り9.5%時代の投資戦略
- 利回り9.5%物件の利益の確保方策
- 投資戦略まとめ
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利回り9.5%時代の投資戦略
まず、利回り9.5%のキャッシュフローを計算していきます。
〇物件価格1,850万円・利回り9.5%物件の収益性
1,850万円の物件利回りが9.5%の場合、年間収益は約176万円になります。
管理について、オールアウトソーシングを考えた場合、物件一つに対して必要な経費をざっくり整理すると4つ程あげられます。
太陽光発電の管理に必要な4つの経費
- 管理費14万
- 保険料4万
- 償却資産税・固定資産税15万
- パワコン待機電力、通信費1万
といったところでしょうか。
合計すると、1物件につき年間34万円程度の管理コストがかかるので、ここからどのようにしたら利益を確保できるか考えていきます。
利回り9.5%物件の利益の確保方策
まず、年間の収益から管理コスト合計を差し引くと、残りは142万円となります。
ここから、いかに利益を残すかが問題です。
そのため、4つの手法を検討していきます。
太陽光発電の利益を残す4つの手法検討
- ①金利を下げる
- ②償還期間を延ばす
- ③頭金を入れる
- ④新ハイブリッド投資
まず、①金利を下げる手法から検討していきます。
①金利を下げる手法
金利を下げるには、日本政策金融公庫の制度融資が一番です。
ここで経営力向上計画の策定を前提で話を進めると、経営力向上計画の認定を受け、日本政策金融公庫の融資に取り組むことで、貸出金利を0.9%下られるので、利率0.75%程度(人によります)に抑える事が可能です。
〇経営力向上計画の策定などはこちらから
↓ ↓
〇金利0.75%・償還期間15年で計算
借入金額:1,850万円
金利:0.750%
借入期間:15年 (180回払)
返済総額:19,565,809円
支払利息総額:1,065,809円
月額返済額:108,699円
年間返済額(月額返済額×12):1,304,388円
となります。
ここで、年間収益から経費を差し引いた142万円から、130万円を引くと手残り12万円となります。
赤字にはなりませんが、利益12万円では不安がのこりますね。
次に、償還期間を20年とした場合の利益を計算します。
②償還期間を延ばす
〇金利1.95%・償還期間20年の計算
借入金額:1,850万円
金利:1.950%
借入期間:20年 (240回払)
返済総額:22,356,138円
支払利息総額:3,856,138円
月額返済額:93,150円
年間返済額(月額返済額×12):1,117,800円
ここで、年間収益から経費を差し引いた142万円から、112万円を引くと手残り30万円となります。
充分では無いですが、手残り30万円あれば何とかといった所です。
ただ、償還期間20年ですと変動金利になってしまうため、少々不安がのこります。
続いて、頭金を入れる場合を計算していきます。
③頭金を入れる
〇①の公庫融資に頭金200万円投入した場合
借入金額:1,650万円
金利:0.750%
借入期間:15年 (180回払)
返済総額:17,450,579円
支払利息総額:950,579円
月額返済額:96,948円
年間返済額(月額返済額×12):1,163,376円
ここで、年間収益から経費を差し引いた142万円から、116万円を引くと手残り26万円となります。
少し手残りとしては寂しい感じがします。
〇②の信販ローンに頭金200万円投入した場合
借入金額:1,650万円
金利:1.950%
借入期間:20年 (240回払)
返済総額:19,939,223円
支払利息総額:3,439,223円
月額返済額:83,080円
年間返済額(月額返済額×12):996,960円
ですので、
ここで、年間収益から経費を差し引いた142万円から、100万円を引くと手残り42万円となります。
これであれば、少しは金利上昇に備えらえる状況になりますが、頭金200万円投入してこの手残りだと寂しいとしか言わざるを得ません。
ここで、頭金400万円を考えてみます。
〇①の公庫融資に頭金400万円投入した場合
借入金額:1,450万円
金利:0.750%
借入期間:15年 (180回払)
返済総額:15,335,349円
支払利息総額:835,349円
月額返済額:85,196円
年間返済額(月額返済額×12):1,022,352円
ここで、年間収益から経費を差し引いた142万円から、102万円を引くと手残り30万円となります。
固定金利であれば、ギリギリ合格ラインでしょうか。
〇②の信販ローンに頭金400万円投入した場合
借入金額:1,450万円
金利:1.950%
借入期間:20年 (240回払)
返済総額:17,522,317円
支払利息総額:3,022,317円
月額返済額:73,010円
年間返済額(月額返済額×12):876,120円
ここで、年間収益から経費を差し引いた142万円から、87万円を引くと手残り55万円となります。
ちょっと安心感のある金額となってきます。
頭金としては、400万円ぐらいが理想なのかもしれません。
つづいて、④新ハイブリッド投資です。
④新ハイブリッド投資
新ハイブリッド投資は、僕が勝手に名付けた投資の安定性と収益性を手に入れる方法です。
考え方としては、経営力向上+公庫で約6割の1,200万円を借り入れ、残りの650万円を変動20年の信販ローンとし、+頭金を投入するやり方です。
〇1,200万円の公庫融資の場合
年間返済額(月額返済額×12):846,084円です。
〇650万円の信販の場合
年間返済額(月額返済額×12):392,736円です。
合わせると、124万円程度になります。
142万-124万=18万円ちと厳しい・・・
次に、頭金を200万円入れて検討していきます。
約6割を公庫融資とすると1,000万円、残りの650万円を信販とするやり方です。
〇1,000万円の公庫融資の場合
年間返済額(月額返済額×12):705,072円です。
信販融資650万の返済と合わせると、110万円程度が年度の返済額になります。
142万円-110万円=32万円となり、まあ利益が残しつつ、公庫分が返済が終わる16年目から103万円の手残り、償却資産税も減ってくるので、実質的に的には、年間113万円×5年のボーナスタイムを享受できます。
また、頭金を400万円いれた場合を検討すると、
約6割を公庫融資とすると900万円、残りの550万円が信販ローンとなります。
〇900万円の公庫融資の場合
年間返済額(月額返済額×12):634,560円
〇550万円の信販の場合
年間返済額(月額返済額×12):332,316円
合算すると、97万円です。
142万円-97万円=45万円となり、金利上昇のリスクを抑えつつ、利益も確保できるレベルとなります。
公庫分が返済が終わる16年目から109万円の手残り、償却資産税も減ってくるので、実質的に的には、年間119万円×5年のボーナスタイムを享受できます。
利回り9.5%時代の投資戦略まとめ
表面利回りが9.5%程度になってくると、正直厳しいと言わざるをえません。
ただ、頭金を200万円程度入れることで、安定性と利益確保できる状態となってきます。
投資の考え方によって、取り組み方法は様々ですが、バランスを考えると、もし400万円以上の自己資金をお持ちなら、
頭金200万円で、「公庫+信販ローン20年」で融資を受け、太陽光発電所を2基所有するのがベストです。
そうすることで、1基32万円のキャッシュフローなので、2基所有することで、年64万円の手元資金を残す事ができます。
そして、16年目からは、113万×2基×5年で、1130万を手に入れる事が可能です。
老後資金の足しとしては、ありがたい金額かと思います。
また、20年経過したからと言って、太陽光発電の利益が0になるわけではないので安心です。
仮に買取価格が7円となったとしても、毎年50万円以上手残りが有りますので、生活の足しになります。
太陽光発電投資は、今までのように簡単に取り組む事がむずかしくなってきましたが、投資すれば確実にリターンを得られるスキームである事は間違いはありません。
もし、老後の生活が心配・・・、子供の大学の入学金が心配・・・という方は、検討に値する投資ではないでしょうか?
15年、20年先の未来を見据えて、安定性の高い投資を検討してみて下さい!
経済的・時間的自由を求めて、頑張っていきましょう。
では。